私の中庭(コートハウス)論

  • 2018.09.19 Wednesday
  • 17:23

コラム 「私の中庭(コート)論」 「中庭(コート)のある家」のデメリットといわれることについて (2) 第十一回

 

この回では、中庭(コート)ある家のデメリットといわれる項目について、述べていきたいと思います。

 主なデメリット

 ヽ以匹多くなるため、建築費用が上がる。

◆(震矛曽が凸凹になるため建物の強度が得にくい。

 動線が長く、複雑になる。

ぁ|翊蹐北明僂鮖箸Δ燭瓠居室スペースがが小さくなりやすい。

ァ〜襪大きくなるので、断熱性能が落ちやすい。

 

上記のデメリットは、インターネットに掲載されている数社からピックアップしたものです。結論から言いますと 銑

においては、設計者と施工者のレベルが高ければ解決できる項目ばかりです。少し難しい言い方になってしまいますが、

在来の建て方ならば、仮に建築がお粗末でも庭の植栽などによって住居全体の質をカバーできる部分もありますが、

中庭(コート)のある家は、敷地全体に親密度が高まるため、デザイン密度や建築の質を上げることが求められます。

従って設計者選びに失敗すると、デメリットといわれる項目が、現実的なものになってくると思います。それだけ設計者の

実力が問われるといってもいいと思います。

,魯妊瓮螢奪箸涼罎任睇頭格のようですし、お客様にとって最も心配な所です。少し長くなりますが、説明しますと

家の総工事金額は、大きく分けると、構造、基礎といった躯体工事、造作、内装、設備、外構工事に分けられます。

中庭(コート)があるL型、ロ型といっても一般の建物とくらべて技術的に難しい訳ではありませんから、大工さんを含めた

職人の手間は、面積が同じであれば、特に変わりません。また凸凹があって、外壁の面積が増え壁材が増えたところで

それほど大きな金額にはなりません。むしろ中庭(コート)を採用することによって、金額が減額になる部分もあります。

もともと中庭(コートハウス)のある家の設計は、敷地いっぱいに建てることにより、中途半端な空地をなくし、空地はすべて

中庭(コート)として生かそうとする発想です。従って隣地境界いっぱいに建てますから、玄関に面する以外の塀工事は

不要になります。その結果、私の事務所では総工事金額では中庭(コート)のある家が一般の家より建築コストが高い

ということはありません。

 デメリットとして建築費用が上がると指摘するなら、中庭(コート)のある家にすることによって、不要になる工事、

  減額になる項目も同時に取り上げないと、建てる方の不安を煽るだけになってしまい片手落ちではないでしょうか。

  塀のほか、隣地境界に接する壁面には、最少の風通しや換気の窓しか設けませんので、その分金額は抑えられます。

     建築工事金額が上がることを心配されて、中庭(コート)ある家に魅力を感じながら、断念する方も多いのですが、

  心配なく挑戦してもらいたいものです。悩んでいる部分があれば、ご相談ください。

 

,寮睫世長くなりました。◆銑イ麓_鵝第十二回として掲載します。

 

 

  

  

 

 

私の中庭(コートハウス)論

  • 2018.09.10 Monday
  • 15:58

コラム 「私の中庭(コート)論」 「中庭(コート)のある家」のデメリットといわれることについて  第十回

 

これまで第一回から中庭(コート)のある家の素晴らしさを、物理的(陽当たり、風通し、明るさ)なメリットと

精神的(家族の気配、癒しの場、居場所、精神の安定)な役割について述べてきました。しかし、一方中庭(コート)

のある家に住みたいと思いながら、あきらめてしまう方も多いようです。その理由は敷地が狭いという理由のほか、

ネットで「中庭のある家」を検索すると、メリット(長所)とデメリット(短所)が掲載されておりデメリットを気に

してしまうことが多いようです。中でも一般の家より中庭を作ると、建設コストが上がるということが不安で、

という理由が多いようですが、とても残念でもったいない気がします。

どんな家の建て方でも、メリットとデメリットは背中合わせにあるものです。情報があふれるこの時代は、ネット

で書かれていることもあくまでも一般論です。設計の工夫や考え方によって、デメリットがメリットに変わったり

回避する方法や、極力小さくすることは可能です。そのうえでメリットを最大限生かすことができる計画をすべき

なのです。

一般的にインターネットでデメリットといわれる項目をピックアップして見ました。分かりやすく大きく分けると、

コスト、平面プラン、メンテナンスの項目に分けられるようです。コストはもちろん建築金額のことですし、

平面プランは生活動線や間取りのこと。そしてメンテナンスは維持管理のことです。それぞれ一般の建物から比べると

デメリットと指摘されていますが、本当にそうでしょうか。次回は項目別にデメリットといわれる部分を考えて

みたいと思います。

 

※ 次回は今週中に掲載したいと思います。

 

 

 

私の中庭(コートハウス)論

  • 2018.08.31 Friday
  • 16:23

コラム 「私の中庭(コートハウス)論」 二世帯住宅・同居と中庭(コート) (3) 第九回

 

単体家族、二世帯住宅や個人の領域を考えたとき、中庭(コート)は、暮らしの中で実に多くのステージを提供

します。中庭(コート)を通じての交流、触れ合いはお互いの距離感を見つけていきます。中庭にどんな要素を

もたせるか、その家族によって異なりますが、ここではその利用事例をあげてみます。

ぜひ自分の家族にとってベストの利用方法を考えていただければと思います。また中庭(コート)は室内の部屋

と違い、家族のライフスタイルや家族構成の変化によって、容易に変えることができますので、家族と考え

変えていく作業も楽しいでしょう。

記念樹 

両親、夫婦、子どもと一緒に植える記念樹。樹の成長とともに家族も成長していく。記念樹はどの部屋からも見え、

思い出に残り、家族共通の話題を提供します。花や実がなる樹ならなお楽しいかもしれません。

縁側空間

かつての縁側は外と内の境界域。外でもなく内でもない中間的なスペースであり、近隣とのコミュニケーションの

場であり、日常生活の中で子どもたちとお年寄りが自然に触れ合う場でもありました。設計の工夫によって縁側と

同じような役割を中庭(コート)に求めることもできます。

家庭菜園

丹精込めて作る菜園は作る人の生きがいになるかもしれません。(たとえば、おばあちゃんが作った野菜など。)

収穫されたものを家族みんなで食べれば会話がはずみ、家族の絆も深まります。家族全員から見守られている

ということが大切です。

多様性と可能性

囲われた中庭は安心できる半外部空間。三世代揃っての食事、バーベキュー、近隣や友人を呼んでの接待、子ども

との水遊び。時間と空間を共有しているという安心感があり、活用の仕方によって相互の理解を深め、たくさんの

楽しさを演出できます。

居場所、癒し空間

住まいに無目的な自然の中庭(コート)があることは、住む人の心に余裕が生まれます。様々な状況やその時の気分

によって自由に使うことができる。一人の読書、コーヒータイム、趣味を楽しむ場、アスレチック、ヨガ、等。

自己確認や生産の場、そして様々なストレスを癒す場として有効なはずです。

 

※ 27日(月)掲載の予定が本日になってしまい申し訳ありません。次回第十回は来週掲載予定です。

 

 

 

 

 

 

私の中庭(コートハウス)論

  • 2018.08.22 Wednesday
  • 13:03

コラム 「私の中庭(コートハウス)論」 二世帯住宅・同居と中庭(コート) (2)  第八回

 

寓話(ぐうわ)でヤマアラシノジレンマという話があります。 「ある寒い日に一組のヤマアラシがお互いに身体を暖め

合っていた。ところがお互いの棘が刺さり痛い、でも離れると寒い。こうしたことを繰り返しているうちに痛くもなく、

寒くもない、距離を見つけていく。」というお話です。この寓話は、物理的な距離から生まれる人間関係や、個人対個人

の心理的距離を、どううまく作るのかという、二世帯住宅に住み始めるにあたって、様々な示唆を教えてくれます。

二世帯住宅のもう一つの面は、お互いが経済的合理性を求めた妥協案という側面もあります。従って三世代が限られた

空間に住めば、小さな感情のぶつかり合いは避けられず、別々に暮らしていたほうが、お互い良かったなどというケース

も結構多いようです。なまじ血縁であるだけに、抜き差しできないところに追い込まれ、不幸な家庭にしてしまうケース

も多いのです。

二世帯住宅がうまくいく理想的な平面プラン(間取り)はありません。その家族によって事情が全て異なります。家族の

状況に合わせて、その家族に最もふさわしい住まい方とその舞台をつくりあげるしかありません。

二世帯住宅を成功させるのは、私は三つの要素が必要と考えています。ひとつは平面プラン(間取り)の検討。自分の家族

にとって二世帯住宅はどんな間取りがいいかをよく検討する。これは簡単なようでとても難しい作業と思いますが、

陽当り、風通し、家族の気配、が分かることを軸に各部屋のつながりや、広がりのある空間を考えていきます。

二つ目と三つ目は、いわゆるソフトウエアといわれる部分で、いくら陽あたりや風通しが良くてもソフトの部分がうまく

機能しなければ失敗に終わります。親夫婦、子供夫婦の間でお互いが理解しあえるまでしっかりと話し合い、家の使い方

まで突っ込んだルールをつくりうまくいくよう工夫していくことが大事です。中庭(コート)のある家は、上手に使うことに

よって、親世帯と子世帯の緩衝的な役割を持ち、様々な生活のシーンによって、居場所の提供、個人の精神的癒し空間

としてとても有効な空間になるはずです。

二世帯住宅がうまくいくために上記の要素を網羅することは、はじめて家づくりをする家族にとって、ハードルが高く

無理ですので、建築家との共同作業は必要と考えます。

 

※ 次回は二世帯住宅の中庭(コート)はどんな役割や楽しみ方ができるかを考えます。8月27日(月)掲載予定。

  「私の中庭(コートハウス)論」第八回は21日掲載予定でしたが、本日になってしまいました。お詫び申し上げます。

 

 

 

私の中庭(コートハウス)論

  • 2018.08.10 Friday
  • 11:14

コラム 「私の中庭(コートハウス)論」  二世帯住宅・同居と中庭(コート)  第七回

 

二世帯住宅の設計

いちがいに二世帯住宅といってもその形態は様々です。親世帯と子世帯との間でどこまで分離し、共有するか

よって、二世帯住宅の性格付けが分かれます。たとえば夫婦の寝室、リビングダイニングキッチンは別々にし、

その他は共有の場合と、寝室、浴室、洗面洗濯は別々にし、その他は共有の場合とは、人間関係も家族の距離

の取り方も大きく異なってきます。いずれにしても二世帯住宅の設計は間取りにおいては一緒に暮らすことが、

お互い違和感を感じず、暮らしが一体になれる人間関係を、どう一つの家の中に作っていくかが、設計の要点

になります。二世帯住宅の場合、中庭(コート)を設計に取り入れるとしたら、どんなメリットがあるのか、

ハードウェア的な面と、ソフトウェア的な面から、二回に分けて考えてみたいと思います。

在来型の家で最も多い間取り(平面プラン)は,nLDK型(nは部屋数)の間取りです。玄関に入ると廊下があり、

両サイドに部屋が並ぶといった、中廊下型の住まいで、現代のほとんどの家がこんな描写の中に納まっています。

昔も今も、陽あたりと、風通しは、日本における健康な家づくりのキーワードです。そのことが分かっていながら、

陽があたらず、風通しも悪い中廊下型の住まいを選択してしまうのはなぜでしょうか。

この中廊下形式で二世帯住宅を考えると、独立された部屋は、ドアを閉めれば家族の気配は全く分からず、室内の

風通しを悪くするばかりでなく、これでは人と人、家族の心と心の風通しをも妨げてしまいます。

中庭(コート)をもった二世帯住宅ならどうでしょうか。

中廊下を無くし、リビング、ダイニングを含めそれぞれの部屋を全て中庭に開口部を持つようにします。

間取り的にはそれぞれの部屋とリビング、ダイニングをどうつないでいくか、そのことによって「広がりのある空間」

をつくり出していきます。どの部屋も明るく風通しがよい住まいが実現します。そして、中庭(コート)を通して

家族関係で大切な、姿が見える。声が聞こえる。様子がわかる。が可能になり、たとえ会話を交わしていなくても、

お互いの理解度は深まります。

二世帯住宅において三世代が一緒に暮らす以上、トラブルの種はいくつも生じるはずです。そんな紛争の種を

できるだけ減らす、住まい方の工夫や、役割も中庭(コート)はもっていると考えます。

次回は中庭(コート)自身が陽あたり、風通し、のほかにどんなメリットがあるか、考えてみたいと思います。

 

※ 次回「二世帯住宅と中庭(コート)」 (2)は、夏休みをいただき、8月21日(火)に掲載予定です。

 

 

 

 

 

 

 

 

私の中庭(コートハウス)論

  • 2018.08.07 Tuesday
  • 16:04

コラム 「私の中庭(コートハウス)論」  第六回 「夫婦と中庭(コート)」 (2)

 

Sさんにとっての中庭(コート)

私の設計した「中庭(コート)のある家」に住んでおられるSさんのお話です。Sさんの住まいは、玄関に入ると

長いベンチがあって、目の前のインドアの中庭には、3M以上の竹が植えられています。

職業はIT関係でとても忙しく、帰りもいつも11時過ぎで、会社では常にストレスにさらされている状態だ

そうです。Sさんは帰ってくるとしばらくの間、ベンチに座って竹林の先の夜空を見上げるのだそうです。

ある夜は、月の光やその光が竹の林に降り注いでいるのをじっと見上げていると一日の疲れや、ストレスも

癒され、優しい気持ちになるということです。

Sさんにとって中庭(コート)は、気持ちを切り替え、明日の再生産の場として、とても大切な居場所であり、

なくてはならない場といわれています。

 

中庭(コート)空間  大人が求める居場所

夫が住まいに求めているものと、妻が住まいに求めているものは当然異なりますが、共通しているのはともに

「家庭の中に自分のスペースがほしい」、「自分一人になれる場所がほしい」ではないでしょうか。

言い換えれば、自分自身の居場所の確立を望んでいるともいえますが、住まいの中にどこにも見いだせない

現状がストレスを生んでいます。

子どもが求める居場所は、成長過程で親が居場所を見つけてあげなければなりませんが、大人は家づくりの

段階で、どんな暮らしを展開しようとするのか、どんな家族関係を築こうとするのかを考え、また夫婦が

それぞれの居場所を含めた検討をしておくべきなのです。夫婦を結ぶ絆それが[住まい]なのだと思いますが、

現実はあまりにも安易に住まいを考え、家づくりをしているような気がします。

 

中庭(コートハウス)の歴史は当初自然の猛威から身を守るため、防壁や部屋で囲んで真中に中庭(コート)をとった

形態が発祥でしたが、現代は都市住宅の置かれている環境悪化や、個人の自立、そして囲まれて自分一人に

なれる機会に恵まれるためストレスから逃れる場として中庭(コート)は有効に働くのではないかと考えます。

 

※次回の「私の中庭(コートハウス)論」 第七回「二世帯住宅・同居型と中庭(コート)」は8月10日に掲載予定です。

 

 

 

 

私の中庭(コートハウス)論

  • 2018.08.03 Friday
  • 14:38

コラム 「私の中庭(コートハウス)論」  第五回「夫婦と中庭(コート)」 (1)

 

住まいにおける夫婦にとっての中庭(コート)

これまで子どもにとって「中庭(コート)のある家」が成長過程でどう影響するのかその関係性を述べて

きましたが、中庭(コート)はむしろ夫婦や高齢者つまり、大人にとって必要なのではないかと思います。

住まいの今日的状況

これまで家づくりは、その動機も「子どものために建てる」が最も多いように、以前から子ども中心の

家づくりをしてきました。たとえば、子ども部屋の位置は、環境の良い場所を占め、それに引き替え、

夫婦の寝室は狭く寝るスペースしかないのがほとんどです。高齢化社会になって、男女とも平均寿命も

大きく延びました。家族のライフスタイルを考えたとき、子どもの部屋が必要なのは仮に小学4年生頃

から大学を卒業し,就職までと考えると14、5年ほどのことでその後、夫婦で過ごす20年〜30年の

時間のほうが圧倒的に長いのです。

家族は空間と共にあって、空間の占め方で家族の人間関係も大きく変わってきます。子ども中心の住まい

から、夫婦を中心に過ごしていく住まいを視野に入れながら家づくりを考えるべきだと思います

なぜなら子供が巣立って行っても、その後の子ども部屋の有効利用は考えられていません。子ども部屋は

空いたままか、物置か、妻が子ども部屋に移って、夫婦別寝室になるかいずれかで、家全体を見直す

リフォーム等も考えられていないのが現状です。住宅産業は便利、快適な商品には熱心ですが、住まいの

ソフトの部分は、何の提案もありません。

 

家庭内別居や離婚はどの年代にも多く、原因も小さな不満の積み重ねが元になっていると思えますが、

その不満には往々にして住まいがかかわっているケースが多いのです。その不満の原因を吟味してみると

お互いの居場所がどれだけ確保されているかにたどり着きます。

子育てに専念する20代〜30代、子どもの学校が終わり家を出る40代〜50代、その後夫婦で過ごす

生涯の時間。それぞれのシチュレーションの中で、家族から個人として住まいに求めるものも変わります。

一人で過ごす時間と空間は、この時代ほど必要と思いながら、私の設計する家でも夫の書斎が求められても

妻の個室はありません。データでは、8割以上の主婦が個室を求めています。

子育てに疲れたとき、誰にも邪魔されず一人で読書をしたいとき、ストレスを解消したい時、住まいの中で

見つけられますか。そんな時、住まいの同室空間の中に自然の中庭(コート)があれば心は癒されるはずです。

 

※ 次回「私の中庭(コートハウス)論」 第六回 「夫婦と中庭(コート)」(2) は8月7日(火) に掲載予定です。

 

 

 

 

 

 

私の中庭(コートハウス)論

  • 2018.07.31 Tuesday
  • 14:46

コラム 「私の中庭(コートハウス)論」   第四回 「子どもの成長と中庭(コート)」(2) 学童期・思春期

 

「子供の成長に必要なこと」 

就学前や小学低学年の子どもにとって、家は遊びの場として機能が求められますが、小学4年生頃から、

家族という認識や、プライバシーの観念、そして自分だけの部屋を求める欲求がめばえます。同時に、

協調性、創造性、そしてコミュニケーション能力を育む大切な時期であり、失敗すると家庭内暴力や、

不登校に発展するといわれています。

以前の社会は、子どもの成長過程におけるしつけや、上記の項目は、家庭、学校、地域社会がその役目を

担っていましたが、学校と地域社会はその機能が崩壊し、家庭だけが責任を負うことになりました。

特にこの時期の子ども部屋の与え方、その時期、どんな部屋といったことが大事になってきますが、

親としてあまり考えず、子どもには子ども部屋と機械的に個室を与えている場合が多いのが現実です。

子どもの成長過程で「家族空間」(家族の人間関係を含んだ生活空間)という意識を持つことが大切です。

 

学童期・思春期における中庭(コート)の効用

学童期・思春期の子供にとって「中庭(コート)のある家」はどんなかかわりが生まれるでしょうか。

 「誰も見ていない場所」、「誰も見ていない時間」をできるだけ与えない部屋は、いい子ども部屋の

 一要素だと思います。「中庭(コート)のある家」は中庭を囲むように、リビングや子ども部屋が並び

 ますので家族がどこにいても子どもの気配がわかり声も届きます。

▲好肇譽昂攜困篆瓦竜鐓貊蠅箸靴突効

 学校や家庭などで子どもは、さまざまなストレスを受けます。また近年、ともだち関係を含めた

 人間関係が築けなくストレスがたまる子どもが多い。子ども部屋では勉強部屋と位置づけられている

 ので、ストレスの軽減は難しいでしょう。無目的な場である中庭(コート)は自然が包み込んでくれます。

 ストレスが癒され、居場所づくりにもいいはずです。

C翊(コート)の「家族の年中行事」

 隣家からのプライバシーが守られた中庭は、秋のお月見、クリスマスツリーの電飾やこれまで家の中

 出来なかった行事で、新たな親子のコミュニケーションが生まれます。

せ匐,寮長過程を見ながら、中庭いっぱいに遊び回れるウッドデッキにしたり、砂場、樹木、家庭菜園

 などにつくり変え、子どもとともに楽しむことができます。

 

「中庭のある家」(コートハウス)は、子どもの成長過程において「生きる力」を育む住まいと言えるかもしれません。

 

※次回「私の中庭(コートハウス)論」第五回は、8月3日(金)掲載予定です。

私の中庭(コートハウス)論

  • 2018.07.27 Friday
  • 11:37

コラム 「私の中庭(コートハウス)論」  第三回 「子どもの成長と中庭(コート)」 就学前児童期

 

「子どもの成長に必要なこと」

住まいや住まい方は、子どもやその家族の暮らしと密接な関係にあることは言うまでもありません。

子どもにとって家中が遊び場であり、思春期に至るまで子どもは遊びを通して成長発達していきます。

遊びを通してテリトリー(なわばり)形成能力を育て、居場所も自分の力で見出していきます。

遊びの場がどのように確保されているかが大事なのですが、現実の住まいには部屋に家具や物も多く、

遊び場が奪われているのが実態です。また親自身がそのことに気が付いていないことが多いのです。

 

こんなデータがあります。5歳児が1日何歩、歩いているかの調査では、1987年には12000歩

1997年には8000歩、2000年には4900歩、近年では4000歩を割っています。

高層階のマンションに住む子どもはさらに少ないと言われています。遊ぶためのスペースを住まいの中

に確保する必要はそこにあります。

 

 

就学前児童期における中庭(コート)の効用

中庭のある家(コートハウス)のメリットは、明るさ、風通し、防犯などの物理的なこともありますが、むしろ

精神的、心理的に及ぼす影響のほうも大きいと第一回で話しましたが、子どもにとって中庭(コート)の

存在はどんな効用があるのでしょうか。

^汰瓦確保された遊び場として、室内では不可能な、創造的な遊びまで可能になります。

▲謄螢肇蝓(なわばり)形成力を育てる。用途が決められていない中庭(コート)はいい環境。

5鐓貊蠅箸靴討竜’

せ劼匹發覆蠅離好肇譽垢癒される場として、緑や花がある中庭(コート)は有効。(大人も同じ)

ッ翊(コート)の草や花は、子どもにとっても身近になり、情趣的な教育にも良い。

居場所について説明を加えると、居場所には2種類あります。ひとつは子どもにとって心地よい場所。

もうひとつは子ども自身で自分を発揮できる場所ですが、特に0歳から就学前児童期の子どもには、

心地よい場所を親としてどう用意してあげられるかでしょう。中庭のある家(コートハウス)はそんな選択の

場を広げてあげることでもあります。

 

※ 第四回は、就学児童期後の子どもと中庭のある家(コートハウス)を考えていきます。

 

 

 

 

私の中庭(コートハウス)論  第二回

  • 2018.07.24 Tuesday
  • 14:09

コラム 「私の中庭 (コートハウス) 論」  第二回

 

住宅環境の現状

都市住宅における敷地は、ますます細分化、狭小化をたどり続けています。狭い敷地において、

隣家とのプライバシーを守りつつ、いかに永続的に太陽の光と、通風を確保するかは、

都市住宅において、大きなテーマになってきています。にもかかわらず、敷地に対して建物を

セットバックし、前面道路側に、庭やガレージを配置する在来型プランが多く、ある日突然隣に

3階建てが建設されたり悲劇的な事例が後を絶ちません。設計段階の敷地の深い読み取りと、

有効利用が求められます。

 

中庭(コートハウス)の場合

中庭のある家 (コートハウス) の発想は敷地いっぱいに塀や建物を建てることにより (私の設計では

隣地との距離は30僉足場をかける最少寸法。状況によって隣地との間は10)

中途半端な空地を無くし、空地は全て庭か室内空間に取り込みます。つまり敷地全体を余す所

なく住空間として設計し、自然と人、室内と室外の緊密な関係を造り出す事にあります。

その結果、在来プランと比べて開放的で明るいプランが生まれ、中庭 (コート) の形状も、L型、

U型、ロ型など、敷地の形状に合わせて、自由なゾーニングができます。敷地が狭小になるほど、

中庭のある家(コートハウス)は有効になってくるはずです。

 

 

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