平面 プラン (T 邸) ができるまで  2   建物配置の考え方

  • 2011.08.31 Wednesday
  • 10:30
建物配置のバリエーション 

敷地にどのように建物を配置するかはとても大切です。

一般的に平面プランや設備の方に気が集中していて、建物の配置については業者まかせにしたり、おろそかになりがちです。 

配置に失敗すると、どんないい間取りや設備であっても、後々悔いることになりますので、注意が必要です。


私の場合は、敷地に立って風の流れや陽の当たり方を読み取りながら、幾通りかの配置案を考えます。  
一回でイメージが浮かばなければ再度敷地に足を運び、配置と建て主の暮らしのイメージを満たすかどうかを検討します。

■ この敷地に考えられる建物配
               
                                                                   
A   案  道路に対して、出来るだけ建物をセットバックし前面を空ける
                          
この配置はかなり一般的でハウスメーカーや規格住宅の建物はほとんどこの配置です。

展示場のような大きな敷地なら別ですが、このような敷地の広さの場合 (ほとんどの土地がこの土地のように30坪前後の敷地が多い ) 庭の面積がガレージを取るとさらに中途半端になります。

道路からの視線やプライバシーも心配です。 西側に面する部屋は (特に1階) 日当たり、風通しとも厳しいでしょう。 
 
B 案 南側を空け出来るだけ建物を北側にセットバックさせる

このタイプもハウスメーカーや規格住宅が多いのですが、会社の体質上、方位や土地の形状や広さに合わせて建物を造ることは、限界があるので仕方が無いのですが。

南側指向のこだわりを持つ方は多いのですが、南を空けても南側の建物が2階建てなので、午前中の陽の光は厳しいでしょう。

また南、西の家からの視線も気になりますし、ガレージを取るとあまり庭が残りませんし、この敷地の場合、土地の有効利用としては問題があります。
 
C 案 東南を庭にするL型タイプ

A 、B 案に比べまとまった庭が取れ、庭として落ち着きもあり、各部屋に対しても明るさと風通しは良さそうです。

しかし、この敷地の間口ですとガレージの場所が問題になり、庭を優先すると建物の中に車を入れることになり、玄関アプローチを考えるとこの配置は厳しいでしょう。
             

D 案  南、西、北側を建物で囲む コの字 型タイプ

南、西、北側に建物を寄せ、間にプライバシー性の高い中庭を確保しています。 どれだけ中庭の幅を取れるかによって快適性も違いますが、かなり有効な配置だと思います。

どの部屋も中庭に面し、明るく求心性が高く、中庭に緊張感が生まれます。

外部に面する壁量が多いほど風の通りが良いと言えます。


E 案 建物の中央に庭がある、中庭 タイプ

中庭を家族のプライベートなスペースとして利用できます。
 
私の設計ではよく使いますが、中庭を部屋が取り囲む形になりますので、設計の工夫によって室内空間に広がりが出てきます。 この場合中庭のそれぞれの幅は私の場合、3M以上を目安にしています。



■ この段階で決定しておきたい事

・ 陽の当たり方 と 風通しの考え方。(どんなに環境が悪くなっても永久的に確保出来る考え方)

・ 空地、庭の取り方と、外からのプライバシーの考え方。
  この敷地の場合、南、西、北の隣家からの視線やプライバシーの守り方    

・ ガレージの位置、車の出し入れと玄関への入り方。 (ガレージの長さ 5 M以上に注意)

・ キッチン、リビングルーム、そして寝室が1階か2階かの決定。
  (こだわりもあるでしょうが、陽の当り方や生活動線、風通しなど総合的に判断)


■ T 邸 配置 決定案
 
   上記の検討事項を検討し、 D 案 に決定し、設計をスタートすることにしました。


理由は,都市住宅の宿命として、いつ近隣の環境が悪くなるか分かりませんので、どんな状況になっても太陽の陽や風の流れそしてプライバシーの確保といった、住まいの環境が変わらない設計が求められると思っています。


そんな観点で考えると、この敷地の場合、A、B 案は対象外でした。 
C 案 は敷地の間口が、8・26Mですし、奥行きが9・81Mですので、ガレージを考えると厳しいと判断しました。

E 案 は魅力的でしたが建築面積の制限や、道路側に車の他自転車3台以上置く予定もあり、その分建物をセットバックする必要があり、採用しませんでした。



決定案D案ではガレージは南側、玄関アプローチは北側に位置しました。

次回は、配置図の詳細を掲載します。















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