私の中庭(コートハウス)論

  • 2018.08.07 Tuesday
  • 16:04

コラム 「私の中庭(コートハウス)論」  第六回 「夫婦と中庭(コート)」 (2)

 

Sさんにとっての中庭(コート)

私の設計した「中庭(コート)のある家」に住んでおられるSさんのお話です。Sさんの住まいは、玄関に入ると

長いベンチがあって、目の前のインドアの中庭には、3M以上の竹が植えられています。

職業はIT関係でとても忙しく、帰りもいつも11時過ぎで、会社では常にストレスにさらされている状態だ

そうです。Sさんは帰ってくるとしばらくの間、ベンチに座って竹林の先の夜空を見上げるのだそうです。

ある夜は、月の光やその光が竹の林に降り注いでいるのをじっと見上げていると一日の疲れや、ストレスも

癒され、優しい気持ちになるということです。

Sさんにとって中庭(コート)は、気持ちを切り替え、明日の再生産の場として、とても大切な居場所であり、

なくてはならない場といわれています。

 

中庭(コート)空間  大人が求める居場所

夫が住まいに求めているものと、妻が住まいに求めているものは当然異なりますが、共通しているのはともに

「家庭の中に自分のスペースがほしい」、「自分一人になれる場所がほしい」ではないでしょうか。

言い換えれば、自分自身の居場所の確立を望んでいるともいえますが、住まいの中にどこにも見いだせない

現状がストレスを生んでいます。

子どもが求める居場所は、成長過程で親が居場所を見つけてあげなければなりませんが、大人は家づくりの

段階で、どんな暮らしを展開しようとするのか、どんな家族関係を築こうとするのかを考え、また夫婦が

それぞれの居場所を含めた検討をしておくべきなのです。夫婦を結ぶ絆それが[住まい]なのだと思いますが、

現実はあまりにも安易に住まいを考え、家づくりをしているような気がします。

 

中庭(コートハウス)の歴史は当初自然の猛威から身を守るため、防壁や部屋で囲んで真中に中庭(コート)をとった

形態が発祥でしたが、現代は都市住宅の置かれている環境悪化や、個人の自立、そして囲まれて自分一人に

なれる機会に恵まれるためストレスから逃れる場として中庭(コート)は有効に働くのではないかと考えます。

 

※次回の「私の中庭(コートハウス)論」 第七回「二世帯住宅・同居型と中庭(コート)」は8月10日に掲載予定です。

 

 

 

 

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