私の中庭(コートハウス)論

  • 2018.08.22 Wednesday
  • 13:03

コラム 「私の中庭(コートハウス)論」 二世帯住宅・同居と中庭(コート) (2)  第八回

 

寓話(ぐうわ)でヤマアラシノジレンマという話があります。 「ある寒い日に一組のヤマアラシがお互いに身体を暖め

合っていた。ところがお互いの棘が刺さり痛い、でも離れると寒い。こうしたことを繰り返しているうちに痛くもなく、

寒くもない、距離を見つけていく。」というお話です。この寓話は、物理的な距離から生まれる人間関係や、個人対個人

の心理的距離を、どううまく作るのかという、二世帯住宅に住み始めるにあたって、様々な示唆を教えてくれます。

二世帯住宅のもう一つの面は、お互いが経済的合理性を求めた妥協案という側面もあります。従って三世代が限られた

空間に住めば、小さな感情のぶつかり合いは避けられず、別々に暮らしていたほうが、お互い良かったなどというケース

も結構多いようです。なまじ血縁であるだけに、抜き差しできないところに追い込まれ、不幸な家庭にしてしまうケース

も多いのです。

二世帯住宅がうまくいく理想的な平面プラン(間取り)はありません。その家族によって事情が全て異なります。家族の

状況に合わせて、その家族に最もふさわしい住まい方とその舞台をつくりあげるしかありません。

二世帯住宅を成功させるのは、私は三つの要素が必要と考えています。ひとつは平面プラン(間取り)の検討。自分の家族

にとって二世帯住宅はどんな間取りがいいかをよく検討する。これは簡単なようでとても難しい作業と思いますが、

陽当り、風通し、家族の気配、が分かることを軸に各部屋のつながりや、広がりのある空間を考えていきます。

二つ目と三つ目は、いわゆるソフトウエアといわれる部分で、いくら陽あたりや風通しが良くてもソフトの部分がうまく

機能しなければ失敗に終わります。親夫婦、子供夫婦の間でお互いが理解しあえるまでしっかりと話し合い、家の使い方

まで突っ込んだルールをつくりうまくいくよう工夫していくことが大事です。中庭(コート)のある家は、上手に使うことに

よって、親世帯と子世帯の緩衝的な役割を持ち、様々な生活のシーンによって、居場所の提供、個人の精神的癒し空間

としてとても有効な空間になるはずです。

二世帯住宅がうまくいくために上記の要素を網羅することは、はじめて家づくりをする家族にとって、ハードルが高く

無理ですので、建築家との共同作業は必要と考えます。

 

※ 次回は二世帯住宅の中庭(コート)はどんな役割や楽しみ方ができるかを考えます。8月27日(月)掲載予定。

  「私の中庭(コートハウス)論」第八回は21日掲載予定でしたが、本日になってしまいました。お詫び申し上げます。

 

 

 

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