我が子を「ゲーム依存」、「引きこもり」にさせないために  一建築家の提言 4

  • 2019.09.05 Thursday
  • 18:18

■ 第四回 『ゲーム依存、引きこもり』にならない子ども  −多機能(たきのう)空間と間取り

 

 これから家を建てられる方に、何が一番大切にしたいですかという質問に、多くのお客様は「リビングルームでの家族だんらん」と答えられます。しかし家が完成してもホームパーティーや家族だんらんは期待した通りには、実現していないようです。

 前回同じリビングルームでも会話のしやすい間取りと、しにくい間取りがあると記しましたが、会話がしにくい間取りとはどのような間取りでしょうか。

 〇劼匹發竜鐓貊蠅ない。◆リビングに物や家具が多すぎる。 食事とテレビを見る以外、他の行為ができない。

 会話が自然に成立しやすい間取りをどう作っていくのか、それはリビングダイニングが広ければ良いというものではありません。家族それぞれの居場所があり、会話が弾む要素を持った空間をここでは『多機能(たきのう)空間』と呼びます。多機能空間とは、家族一人ひとりの様々な行為を包み込む空間と言ったらいいでしょうか。食事、テレビを見る以外に、子どもの勉強や遊びのコーナー、父親の晩酌や仕事の残り。お母さんのパソコンや読書や趣味といった行為がリビングルームという一つの空間の中で何の障害もなく、自由に行える空間を言います。こんな空間の中で初めて子どもも親も自分の居場所を見出すことができます。

 父親がテレビを見ていたら、家族もテレビを見ざるを得ない家具のレイアウトや配置であっては、子どもは食事が終わったらさっさと自分の部屋に行ってしまうことが多くなるでしょう。リビングルームの中で、どこにどんな家具や装置を整えるかはその家族によって様々です。できればダイニングキッチンとリビングルームのレイアウトと子ども部屋、親の寝室の生活動線は設計者の手を借りたほうが賢明です。人の動きによって変化する情景や、この椅子に座ったらなにがどのように見えるかは、心理学的な要素が必要だからです。設計者は家族と打ち合わせを重ね、家族像を読み取り、その家族にふさわしい空間を設計図に落とし込んでいきます。(この作業は住宅を商品として扱うハウスメーカーではなく、建築設計事務所でなければ無理でしょう。)

 統計によりますと現在の日本の家族の会話時間は、世界50か国では最下位ですし、夫婦の会話時間も一日30分間を切っています。その原因の一つとして先に述べたこともありますし、それ以上に親が会話の重要性を自覚していないことにもよります。

 

 これから家を建てようと考えている方には、ぜひ考えていただきたいことがあります。家を建てるとき、外観やデザイン性を最優先する方が多いのですが、過去を振り返っても、その時代、時代によってデザインは変わりますし、5年から10年後には外壁の素材や流行の色合いも変わってきます。誰もが「世界で一つだけの我が家」を作りたいと望みますが、それはデザイン性に求めるのではなく、その家族の暮らしに合った、また会話が自然に生まれる居心地の良い、家族の絆が強くなる家が、「世界で一つだけの我が家」なのだと思います。

 

※ 文中においてのご意見、ご質問、間取り等のご相談はメール、FAX(03 3348 2829)にてご連絡ください。

 

■ 第一回から第四回まで読んでいただきありがとうございました。 第一回からアクセス数が多く、関心の高さが伺えました。

第四回については平面プランも掲載しながら説明したかったのですが、ブログでは真意が伝わりにくいので、掲載するのをやめました。  「世界で一つだけの我が家」の設計含め、個別に対応させていただきますので、ご連絡ください。

 

【問い合わせ先】横山彰人建築設計事務所

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