京都 建築 探訪 【詩仙堂】

  • 2020.09.14 Monday
  • 16:00

京都 建築 探訪

建築の設計をしている中で大きく影響を受けた心象風景といったら、それは生まれ育った山形の田舎の原風景ですが、その後大きく影響を受けたのは、京都の風景でありお寺、町屋、坪庭といえます。四季の美しさや、建物の美しいプロポーションは設計に深く影響を受けたといえます。学生時代やその後建築設計を仕事としてから幾度か行った場所でも行くたびに新たな発見や驚きがあるのも、それだけ奥行きが深い魅力を秘めているといってもいいでしょう。

 

今回仕事で関西に行き立ち寄ったいくつかの建物を掲載します。どれも設計で影響を受けたとても好きな建物です。いつ行っても見学者で混雑していますが、今回は新型コロナの影響で見学者はほとんどなく、ゆっくり空間に浸ってきました。

写真の枚数も多いので、興味のある方は観てください。

【詩仙堂】

この建物は、お寺や書院ではなく、石川丈山という文人武士が人生の後半生を隠棲した、個人の住宅です。それだけにその人の境涯をしみじみと実感でき、静寂と調和と自然への愛着があふれています。(石川丈山の生涯はネットで名前を入れると詳しく分かります)

 

苔むした茅の屋根と竹の簡素な門が美しい

木立の中の細い道。静寂な時間が流れています。

家に上がると暗い家の中から、均整のとれた柱の先に、明るい庭が見え、庭先の丸い刈込みが光の中に浮かび上がっていた

写真では見えないが、植栽や石の向こうには高台なので、京都の町並みが小さく見える

日本の建築独特な「透ける」空間。庭と一体になったスケール感がとても好きです。

庭から見た建物ですが、庭と縁側や軒の高さが美しい。建物奥に北側の庭が見え空間構成が素晴らしい。

屋根が瓦と茅葺の二重の屋根が見ていてあきない。その比例配分も感動します。

玄関に入るとその奥に庭が見えます。建物に陰影と奥行が感じられます。自身の設計を考えるとき参考にします。

縁側の中ほどの竹で敷いた床、小さな勾欄、その先の石の手水鉢。その周りは木や草で奥深い。とても床しさを感じます

縁側と軒の天井が美しい。室内である縁側と、室外の軒裏が同じ化粧垂木で、軒下空間も室内に取り込み一体感を創っている。

雨の為の竹で作った横樋。縦樋はありません。建物に雨がかかるないよう樋を50冂のばしている。樋を支える木もいいですね。

庭の一段下がった所にある「ししおどし」。竹の筒に小さな水がそそぎ、一杯になると水の重さで竹筒が回転して、頭を下げて水を吐き出し、元の位置にもどり、その際に敷石を打って音をたてる。その音はどんな楽器にも似ておらず、「木霊」のよう。静寂の中で聞いていると時間が止まっているようです。できれば凍てつく冬の深夜に聞いてみたいと思いました。

 

畳の空間と縁側の寸法そして奥行、庇の出、庭との段差、柱の割や太さ、庭との関係、このスケールは建物によって全て異なります。私は大きな寺院の建物と庭の風情も好きですが、この建物のように住宅のスケールをもった建物に限りない魅力を感じます。

 

京都社寺建築探訪

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