階段は以前、機能性と実用性を主に求められてきましたが、リビング・ダイニングの空間などに設置されるようになってから、インテリア性や、シンプル性が求められ、様々な素材や、形態が多くなりました。このY邸も当初右側にクロゼット左側が階段でしたが、玄関に入っての開放性、明るさを検討し、工事中に現在のスチール階段に変更になりました。
階段部分は、オーダーのスチールで制作しています。 玄関を入って正面にある階段は一段目から5段目までは片持ち階段です。
片持ち階段の特色は、軽快さ、シンプル、開放性でしょうか。これまでの階段とは異なるイメージに仕上がります。
片持ち部分の下地のスチール(鉄骨)が見えます。プラスターボードに隠れて見えない片持ち部分は、どうなっているか疑問に思っていた方も多かったのではないでしょうか。結構がっちりしたスチールで支えられています。
]]>
造作工事の段階は、電気の配線、エアコンの配管、といった壁のボードが貼られると、隠れてしまうため十分なチェックが
必要です。
2階リビングから、3階の仕事部屋を見ています。勾配天井のリビングから吹き抜けを通して南の空が見えます。
普通は暗い北側の階段上部の吹き抜けには3か所のトップライトがあり、明るい陽が降り注ぎます。
]]>
造作工事の段階は、電気の配線、エアコンの配管、といった壁のボードが貼られると、隠れてしまうため十分なチェックが
必要です。
2階リビングから、3階の仕事部屋を見ています。勾配天井のリビングから吹き抜けを通して南の空が見えます。
普通は暗い北側の階段上部の吹き抜けには3か所のトップライトがあり、明るい陽が降り注ぎます。
]]>
造作工事の段階は、電気の配線、エアコンの配管、といった壁のボードが貼られると、隠れてしまうため十分なチェックが
必要です。
2階リビングから、3階の仕事部屋を見ています。勾配天井のリビングから吹き抜けを通して南の空が見えます。
普通は暗い北側の階段上部の吹き抜けには3か所のトップライトがあり、明るい陽が降り注ぎます。
]]>
造作工事 屋根勾配途中に北側斜線を利用した「屋上庭園」
造作工事 勾配を利用した屋上 厳しい北側斜線を利用し、屋上を創っています。Y邸の場合は3階に勾配天井の小さな仕事部屋をつくったので、隣に屋上をつくっています。
造作段階の屋上
]]>
限りなく京都が好きで、東京の風景はほとんど描くことはありません。水彩画ですがこれまで100枚以上は描いていますが、特に
この四条大橋から鴨川、先斗町、北山を望む夕暮れの情景はとても好きで、描いてみたかったアングルです。
水彩の絵として、ブログに載せるのは初めてですが、京都の街並み、四季の風景など簡単な文章を織り交ぜて掲載していきます。
「建築家の京都案内」と共に、観て頂けたら幸いです。
京都を好きな方は私の周りにもたくさんおられます。街並み、神社仏閣、料理が好き、など様々ですが、私の絵を見ての感想や思い出など、なんでもお便り頂けたら嬉しいです。
]]>
]]>
北側斜線が厳しい地域なので、斜線の勾配を利用し屋上バルコニーを取っています。ロケーションが良く視界が開けています。
]]>棟上げが終わると、建物の骨格、造作工事まで大工さんを中心にした、木工事が始まります。
前面道路が狭く、電線が建物のまじかに迫っているため、電線を避けてのクレーンでの荷上げは大変でした。また室内の窓から電線を極力見せないようにすることも設計の大きなポイントです。
]]>
建物は四層で地下1階がRC造(鉄筋コンクリート)1・2・3階が木造という混構造です。混構造は一体の建築でありながら構造が異なるので、たとえば地震に対しても建物の揺れ方が異なるので構造計算が複雑になりますが、Y邸のように四層にしたい場合や、かつ全体の建物の加重を軽くしたい場合など、混構造のメリットはたくさんあります。
型枠を組んで地下一階の天井スラブに配筋の作業をしています。コンクリートを打つと鉄筋の組んだ状態は見えなくなるので、この段階でコンクリートのかぶりの厚さや、鉄筋と鉄筋のの間隔の寸法、配筋検査を行います。
コンクリートを打った段階。地下1階が鉄筋コンクリートで、この階から上が(1階〜3階)木造の構造になります。このように鉄筋コンクリートと木造の構造をもつ構造を、「混構造」と言います。
]]>住宅の敷地には様々な形状がありますが、このY邸の敷地は都心の高台に位置し周辺が良好な環境を維持していますので、法的制限も最も厳しい地域でもあります。建物は地下1階(鉄筋コンクリート)地上3階(木造)の混構造(階によって構造が異なる構造)です。
設計の着手から約1年の設計期間を経て、ようやく本格的なスタートをすることが出来ました。工事のプロセスが参考になればと思います。
以前の建物を解体したときの敷地の形状です。道路から約2,2Mの高低差があります。
土を漉き取り山留工事が完了の状態です。
床の配筋が完了した状態で、塩ビの管が立ち上がっているのは、排水管や給水管です。
地下1階の土間コンクリートが打ち終わった状態です。正面の長い大きなスペースはガレージで縦に2台駐車の予定です。
壁の配筋を組み立てている途中です。上から下がっている細い赤い管が電気の配線で床から40?の位置にコンセントが設置されます。
配筋のそれぞれの段階では、鉄筋の径、本数、ピッチ、被り、曲げ角度など設計図通りかの配筋検査が行われます。
]]>
外構、植栽工事前の、建物完成写真です。外観、2階リビング(居間)ダイニングを中心に掲載します。
ドローンで上空から撮影
中庭を囲むように部屋が並んでいるのが分かります。1階中庭、2階角のルーフバルコニー、3階屋上スペースと、将来植栽の緑であふれる予定。
建物正面から撮影
2階の3つのスリットガラスから、リビングの灯りがこぼれます。玄関アプローチ横にシンボルツリーが入る予定。
東南の角から撮影
道路から中庭を撮影
3M以上の樹木、植栽が入る予定。
テレビがリビング(居間)の中心ではなく、床はタタミで天井までいっぱいの本棚がリビングの中心です。
リビングの本棚の延長に、勉強、パソコン、読書などのコーナーがあります。
ダイニング、階段スペースを観る
食事をしながら中庭が見える大きな窓。第二のリビングとして楽しめるルーフバルコニー。暮らしの幅が広がります。
リビングから続くルーフバルコニー
囲まれた半外部空間。 植栽を楽しみ、バーベキュー、ブランチ、読書、思索などなど。コロナ渦の時代に限らず住まいには、精神的に癒されリラックスできる場が何か所か必要と思います。
]]>
新型コロナの感染状況は、第二回目の非常事態宣言が出されて3週間以上経つにもかかわらず、多少の減少はしたものの、終息の目途は立っておりません。長い自粛生活や在宅型テレワークは、様々なストレスを生み、その要因は家族、生活スタイル、価値観そして住まいの構造等、多様化し複雑に絡み合っています。住まいにおける変化は、1年前とは異なり家に手を加えたり、(リフォーム等)新築や購入においても、従来の家づくりとは異なった意識が芽生えているようです。
コロナ後の住まい (1)では今後の住まいづくりの方向性について述べましたが、今回はその変化を具体的な形で、4つの項目に分け考えていきたいと思います。
? 家の構造(間取り)の工夫と考え方
? 在宅勤務空間 −リビング、ダイニング以外の空間、装置ー
? 家にウイルスを持ち込まない工夫と配慮
? リビング、個室以外の居場所、癒しの場の拡充・設置
[ 家の構造(間取り)の工夫と考え方 ]
・日当たり(採光)や風通しの良い家
感染症対策からも、日当たりや風通しのよい家は強く望まれますが、狭小地に建つ家や、住宅環境が悪化している都市においては、各居室をはじめ、玄関、廊下を含め、日当たりや風通しを満たしている家は少ないと言えます。
特に玄関、玄関ホール、廊下などは昼でも暗く、空気がよどむ住まいが新築の住宅でもかなり多いのが見受けられます。
陽の光が玄関、廊下に入らないのは、箱形の家が多いというのも一因です。 設計段階の工夫によって、中庭やルーフバルコニーを取り入れることによって解決できるので、意識したいものです。
新聞社などの意識調査によると「マンションより一戸建」という希望がコロナ以前より増えているという結果が出ています。
マンションに比べ、一戸建てのほうが感染症対策がとりやすく、リスクを抑えやすいという背景があると思いますが、それだけに従来のように、部屋数が足りればいいといった考えではなく、家の隅々まで日当たりや、風通しがいいかどうかのチェックを忘れないようにしたいものです。
・子育てがしやすい家・家庭内のプライベート空間
在宅時間が増えたことにより、家事や子どもにかかわる時間も増えています。家族の会話時間や子どもと触れ合う時間も多くなる一方、ストレスや疲れも多くなります。相談に来られた方の、住んでいる家の間取りを見ると、子どもが遊ぶ空間とリビング、お母さんがいるキッチンや家事空間などの他、在宅で仕事をする動線、収納計画、家具の配置などがうまくいっていないことが多いようです。
在宅時間が多くなり今までは気が付かなかったこともあり、改善する動きになっています。子どもを見ながら、お母さんもしっかり仕事ができる、たとえ1帖の広さでもいいので専用の場の確保も必要です。この件については、次回 ?在宅勤務空間でも触れたいと思います。
家の構造に関することは、大変難しいので安易に考えず、どんな暮らしをしたいのか、現在の住居にどんな不満が顕在化しているのかを家族と話し合い、詳しい専門の方に相談した方がいいでしょう。参考にしてください。
次回は?在宅勤務空間を掲載します。
]]>
寒い日が続いた晴れ間、S邸の地鎮祭が行われました。様々な事情で遅れ、Sさんご家族にとって待ちに待った地鎮祭の日でした。
新型コロナの非常事態宣言の中、参加人数も最少人数にし、神主さんはじめ全員がマスクをして執り行なわれました。
敷地に白いテープが張られていますが、1階平面の間取りです。
地鎮祭が終わってから、敷地に対する建物の位置を確認します。
建て主による「鍬(くわ)入れの儀」。土地の神様を鎮める重要な儀式です。 ■
地 鎮 祭:敷地の守護神に工事の安全と、建て主(Sさん)のご家族の繁栄を祈願する儀式です。
地鎮祭が終わり、建物の位置をお客様と確認すると、いよいよ工事が始まります。
これまでは設計図面を中心に、事務所やSさんのご自宅でのお打ち合わせでしたが、
今後は3対1ほどの割合で現場の状況を説明しながら現場の打ち合わせになります。
工事の手順は、建物の配置を正確に出す、水盛遣り方。
基礎図面に従って、土を掘って搬出することから始まる基礎工事に入っていきます。
株式会社 横山彰人建築設計事務所
]]>建築の設計をしている中で大きく影響を受けた心象風景といったら、それは生まれ育った山形の田舎の原風景ですが、その後大きく影響を受けたのは、京都の風景であり社寺、町屋、坪庭、路地空間です。四季の美しさや、建物の美しいプロポーションは設計に深く影響を受けたといえます。学生時代やその後建築設計を仕事としてから幾度か行った場所でも行くたびに新たな発見や驚きがあるのも、それだけ奥行きが深い魅力を秘めているといってもいいでしょう。
今回仕事で関西に行き立ち寄ったいくつかの建物を掲載します。どれも設計で影響を受けたとても好きな建物です。いつ行っても見学者で混雑していますが、今回は新型コロナの影響で見学者はほとんどなく、ゆっくり空間に浸ってきました。
写真の枚数も多いので、興味のある方は観てください。
【詩仙堂】
この建物は、お寺や書院ではなく、石川丈山という文人武士が人生の後半生を隠棲した、個人の住宅です。それだけにその人の境涯をしみじみと実感でき、静寂と調和と自然への愛着があふれています。(石川丈山の生涯はネットで名前を入れると詳しく分かります)
苔むした茅の屋根と竹の簡素な門が美しい
木立の中の細い道。静寂な時間が流れています。
家に上がると暗い家の中から、均整のとれた柱の先に、明るい庭が見え、庭先の丸い刈込みが光の中に浮かび上がっていた
写真では見えないが、植栽や石の向こうには高台なので、京都の町並みが小さく見える
日本の建築独特な「透ける」空間。庭と一体になったスケール感がとても好きです。
庭から見た建物ですが、庭と縁側や軒の高さが美しい。建物奥に北側の庭が見え空間構成が素晴らしい。
屋根が瓦と茅葺の二重の屋根が見ていてあきない。その比例配分も感動します。
玄関に入るとその奥に庭が見えます。建物に陰影と奥行が感じられます。自身の設計を考えるとき参考にします。
縁側の中ほどの竹で敷いた床、小さな勾欄、その先の石の手水鉢。その周りは木や草で奥深い。とても床しさを感じます。
縁側と軒の天井が美しい。室内である縁側と、室外の軒裏が同じ化粧垂木で、軒下空間も室内に取り込み一体感を創っている。
雨の為の竹で作った横樋。縦樋はありません。建物に雨がかかるないよう樋を50?程のばしている。樋を支える木もいいですね。
庭の一段下がった所にある「ししおどし」。竹の筒に小さな水がそそぎ、一杯になると水の重さで竹筒が回転して、頭を下げて水を吐き出し、元の位置にもどり、その際に敷石を打って音をたてる。その音はどんな楽器にも似ておらず、「木霊」のよう。静寂の中で聞いていると時間が止まっているようです。できれば凍てつく冬の深夜に聞いてみたいと思いました。
畳の空間と縁側の寸法そして奥行、庇の出、庭との段差、柱の割や太さ、庭との関係、このスケールは建物によって全て異なります。私は大きな寺院の建物と庭の風情も好きですが、この建物のように住宅のスケールをもった建物に限りない魅力を感じます。
]]>