私の 散 歩 道      早稲田・箱根山・戸山公園

  • 2008.05.29 Thursday
  • 08:28


ウォーキングを兼ねた散歩をよくします。
 散歩をする人は、その日の天気や時間そして気分によって、自分なりのコースを幾つか持っているのではないでしょうか。







久しぶりの晴天のこの日、新緑の美しい 箱根山 周辺を歩きました。







箱根山 は早稲田大学文学部の南西隣り一帯に広がる公園です。
江戸時代には尾張徳川家の下屋敷として、その後は陸軍戸山学校や陸軍病院がありました。

 現在は都立戸山公園として、豊富な緑の中に 広場、教会、が点在しています。

 「 北の国から 巣立ち 」 のロケ地になったり、日曜日など地図を片手にしたシニアの方も多い。

木漏れ日が目にしみるこの小道は、石がゴツゴツした 土の地道 なのがなんともうれしい。






 













T 邸 上棟 ・ 開口部打合せ

  • 2008.05.26 Monday
  • 22:59


 T 邸 が上棟しました。  朝の段階には基礎だけの殺風景な現場が、夕方にはこのように建物が立ち上がってしまうことに、いつもながら感動します。

 この日の感激は出来れば家族全員で味わってほしいもの。
 単身赴任中のТさんは大阪から朝発つて駆けつけ、またご両親もそろって棟が上がるのを見届けていました。








 設計者にとって上棟とは、考えていた空間が意図通り出来ているか、生活動線はどうか、光の入り方はどうかなど、さまざまチェックする大事な日でもあります。

 開口部 立会い
 私の事務所では上棟後出来るだけ早い時期にクライアントと一緒に、設計図に決められている 開口部や窓の  幅、 高さ 、取り付け位置、 窓の開け方、 ガラスが透明か不透明か など、全箇所確認しながら見てまわります。 
 変更や修正があればその場で直します。

 同時にどんな景色が見えるかや建具の位置も説明しイメージを固めてもらいます。

 窓の大きさにしても設計の段階で判断したことと、三次元の空間に立ったときの感覚とでは当然印象が変わります。

 お隣の窓の位置、部屋の明るさ、など日々の暮らしに直接関わってくるので、この段階の微調整は、とても大事だと思っています。

 

 













N 邸   金 物 検 査

  • 2008.05.23 Friday
  • 00:00


 建設地  所沢市  N 邸   新築工事 

設計図通り金物が施工されているかを全箇所確認します。
近年木造は金物が占めるウエイトが非常に高くなっていますので、大事な検査項目です。











金物の種類は、アンカーボルト、土台筋かいプレート、横架材筋かいプレート、山形プレート、ホールダウン金物、羽子板ボルト などがあり、働く用途がそれぞれ異なりますので適正に使用されているかどうかも検査します。


 □ N邸 設計メモ □
 木造建築は地震の備えとして、金物の比重が非常に高くなってきています。

 その背景には本来地震力は水平力の方が大きいのですが、阪神・淡路大震災の時は垂直力が大きく働き、土台から柱が抜けて倒壊してしまった家屋が多かったことがありあます。

金物の精度が上がったため金物に頼り過ぎる傾向がありますが、整合性ある構造が基本だということは忘れたくないものです。

 













エッセー   今年 の 桜

  • 2008.05.20 Tuesday
  • 06:03


 いつごろから桜が好きになったのかと、ふと思うことがある。
 高校の頃までは、むしろ色鮮やかな花が好きだったと思う。

 古来、桜を待ちわびる心を詠んだ歌や書物が多いが、高校生の私にとって早春の喜びとは、桜の開花ではなく、やわらかな陽ざしとともに雪がとけ、まだらに黒い土が顔を出し始める頃のほうが大きかった。

 二十代のはじめ、桜の季節に京都を訪れたことがあった。
 
 洗練された街並みや社寺を背に咲いている桜を見たとき、この花は幾代にもわたって、多くの人たちから愛されることによって完成された文化そのものだと思った。
 




         染井吉野    京都  嵐 山

 それまで、山桜と染井吉野しか知らなかったが、八重桜、枝垂桜、紅桜などいろんな種類や色があること。

 また、朝霧をふくんだ桜、夕暮れ時や夜の桜など、見るときによってさまざまな風情や表情を見せることを知って、桜がとても好きになった。

それからこの季節になると何回京都に通い、また東京で何度この花を見たことか。

 毎年桜を見るということは、思い出を一年ごとに重ねることでもあり、かつて一緒に見た大切な人や、その季節に別れた人を思い出し、時にとてもつらくなることも多くなった。




         紅枝垂れ   京都  平安神宮

 今年の東京の桜は、例年より十日ほど早く、三月末に満開になったが思いのほか寒い日や雨の日が続いた。

この悪天候にがっかりしながら、それでも雨の降る夜 四ツ谷の土堤に足を運んだ。

 四ツ谷から市ヶ谷、飯田橋と続く土堤は、江戸時代 お堀として造られた。
 千鳥が淵 ほどの華麗さはないが満開を少し過ぎた頃は、その下を流れる水面が隠れるほど桜で埋めつくされる。

  晴れてさえいれば、花見客や行きかう人で混雑したであろうに、 ひっそりとして 人影もない。
 青白い街灯に浮かんだ桜は、冷たい雨に打たれ、凍りついていた。

 雨が降ると満開になっても色が褪せて、鮮やかさがなくなるだけになんとも惜しく、花びらから落ちる雨のしずくは涙のように見えて、こちらまでせつなくなってくる。

 飯田橋近くには逓信病院があり、突然倒れた友人が入院しているはずである。
 
 傘を上げて花の向うに見える病院の窓を見上げながら、どんな思いで今年の桜を見ているのか、心中を察しながらしばらく歩みを止めていた。

 健康は、しみじみありがたいと思いながら、あと何回桜が見れるだろうかと、ふと考える。
 一人でしみじみ見る雨の日の桜は、心に郷愁を呼びいろんな思いを運んでくれる。

 例年、桜が咲いている間、花見酒で浮かれ過ごすことが多いが、今年はもうひとつの季節の過ごし方を、雨の日の桜が教えてくれた気がする。

                夜 桜   京都  清水寺













角 地 (アイストップ) に 建つ家

  • 2008.05.17 Saturday
  • 11:22


 写真は現在設計が始まっている N邸 の敷地です
 この土地を購入するまで、私も Nさんと一緒に土地を五ヵ所ほど見に行きました。



 東京都 N 区
   南西の角地  敷地面積 約 21坪



 誰しも土地を購入するまでには、さまざまな苦労や物語があるものです。
 この土地も契約までには一冊の小説が書けるほど、いろんなことがありました。

 それほど個人の方が、気に入った土地を探すのは難しい時代になりました。

 しかし、土地を求める人(クライアント)、 土地を探す人(不動産業)、 そして土地を見極める人(建築家) の三者が協力し合えば、必ず気に入った土地に出会うことが出来ると思います。

 
 角地は アイストップ とも言い利点もたくさんありますが、同時に角地ゆえに配慮しなければならない事もたくさんあります。

 Nさんと協力しながら、最終的にどんな空間に仕上がっていくか、いまから楽しみです。
 

 
  













 混 声 合 唱

  • 2008.05.14 Wednesday
  • 18:41


 混声合唱の練習は月2回から3回です。  仕事を持つ方ばかりなので、なかなか全員が集まることができず、正直いってあまり上達はしていません。

 しかし、本番が近づいてくると自然に集まってきますから不思議な仲間です。







 今回は東京丸の内にある 東京商工会議所ホール で 五曲 歌いました。

 合唱の喜びは、自分の知らなかった曲や歌詞に出会うことと、ハーモニーが合ったときの感動でしょうか。

 歌った五曲の中でとても素敵な歌詞と曲に出会いました。
 日本語で、美しい言葉を選ぶとしたら私は 「 ありがとう 」 という言葉です。

 どんな時でも 「 ありがとう 」 という感謝の言葉を聞くと 元気と勇気 がわいてきます。

 「 ありがとうは 私から 」  は心に響くそんな歌詞と曲でした。

             あなたと出会ったその日から
             夢と希望が  湧いて来た
             弾む心に  広がる笑顔 
             平和な世界へ  手をつなぐ            
             こんな素敵な  仲間たち
             仲間たち
             ありがとうは  ありがとうは
             私から

 合唱指導と指揮は、現役のバリトン歌手 坂本 博士 先生です。 
 この日もリハーサルから本番までエネルギッシュな指導で、緊張感溢れる時間でした。

 終わって外に出ると、目の前に広がる 皇居の新緑 が美しく目にしみました。 







      

 














T 邸  地 鎮 祭

  • 2008.05.11 Sunday
  • 08:26


建設地  横浜市 T 邸  新築工事

 ご主人のTさんは現在大阪に単身赴任中で、この地鎮祭のために昨夜東京に着いたそうです。
 
 家を建てる頃や、家が完成した頃 なぜか転勤を含めた単身赴任が決まるケースが多いのが不思議です。







 家を建てるという家族にとって記念すべき大事業ですから、出来れば完成するまでは家族全員でいつも見に来てほしいものです。
 
 また子供にも家が建つプロセスをぜひ見せてほしいと思います。

 自分の家が形となって出来上がってていくのを見ることは、学校では学ぶ事ができない、創造性を育む貴重な勉強 だと思っています。

 今日はTさんのお嬢さんが出席です。  きっといい思い出に残るでしょう。

 地鎮祭はいつも身が引き締まります。工事の安全と無事引渡しが出来る事を願いながら。













ルノワール + ルノワール展  

  • 2008.05.08 Thursday
  • 10:08


見に行きたいと思っていた ルノワール+ルノワール展(渋谷ミュージアム) がいよいよ5月6日で終了するので連休の後半家族と行きました。

この展覧会は印象派の画家としてあまりに有名なルノワールと、息子で映画監督のジャン・ルノワールの絵と映像によるコラボレーションです。





      エントランス前の  ツツジ


父子の深いつながりや、家族の絆 が 絵や映画 にどのように影響されているか、そんな興味深いテーマで企画され展示されていました。

 どんな貧乏や苦境のどん底にいても明るい光と色彩、そして家族愛にあふれ、 生きる喜び を描いたルノワールに素直に感動しました。

 イヤホンガイドからは作品ごと 坂本龍一 がプロデュースした光をイメージさせ、透明感溢れるピアノ曲が流れ、これまた良かった。

 ちなみに私の好きな絵は  「陽光のなかの裸婦」、 「ぶらんこ」、 「座る娘」 でどちらかというと風景画より人物画のほうが印象に残りました。


 残念だったのは作品の数に対して会場の空間が狭く、作品と作品の間隔が近すぎるのではないかと思いました。

 5月20日からは同じ企画で京都展が 京都国立近代美術館 で開催されます。

 この美術館は 岡崎公園 のなかで目の前には、平安神宮の大鳥居 があり、 京都ならではの美しい景観の中に建っています。

 またこの美術館の設計は 槙 文彦 氏で好きな建築のひとつです。この空間のなかでどんな展示の仕方をするのか、興味あるところです。  できればぜひ見に行きたいと思っています。
 

                  京都国立近代美術館
              この日は 池田 満寿夫 版画展でした













N 邸  上 棟

  • 2008.05.05 Monday
  • 18:41


建設地  所沢市 N 邸  新築工事

木造軸組構造の場合、上棟は最大のイベントとでもいいましょうか。

昨日までは基礎コンクリートだけだった現場が、一日の作業で家の骨格が出来てしまうのですから、Nさんにとっては記念すべき日です。

 この日天気予報では雨マークではなかったのに、午後から降り出して職人さんも大変でしたが、予定より1時間ほどの遅れで無事終了。  安心しました。







 Nさんご家族が 米、塩、 お神酒 を建物の四隅にまいてお清めを行います。

 現場でお酒を飲む事は車で来られる方が多いのでやめ、工事の安全と無事竣工を祈念して三本締めで締めて、ようやく長い一日が終わりました。
 







 □ N 邸 設計メモ □ 
この段階で 架工状況( 大きさ、部材の位置,高低差 )をチェックします。

 一両日中に現場で 筋かい、建物のゆがみの調整、金物、など実施設計図通り施工されているかを検査します。

 













書籍 「 離れて思う 故郷 」  に掲載されました

  • 2008.05.02 Friday
  • 06:08


この本は以前 山形新聞 に2回にわたって掲載された私の記事が載っています。




「 離れて思う故郷 」東京に生きる山形人の群像
                      山川 徹  著

 記事の内容は、山形で生まれ育ちどうして建築家という職業を選び、いまどんな思いや夢をもって仕事をしているか、そして自分にとって故郷とは。 そんな内容です。

 設計が始まる敷地に立ち、どんな建築を建てようかと思いをめぐらす時、いつも目に浮かぶ光景があります。

 それは私の原風景ともいえる 故郷の山や河であり、茅葺き屋根の農家の集落、そして家族と暮らした 家 なのです。  
 発想の原点はそんな 故郷の風土 でもあります。



 新聞を見て何十年振りで小学校の幼友達から電話をもらったり、新聞の切り抜きを送ってくれたり、そんなことがとてもうれしかったです。
 













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