歴史的意義がある建築の保存 このところ東京中央郵便局の保存問題がクローズアップされていますが、どうやら保存部分をこれまでの倍の面積を残すことで決まりそうです。
この建物は1931年建築家 吉田 鉄郎の設計で代表作と言われているばかりでなく、日本の近代建築に大きな影響を与えました。
これまで歴史的に意義がある建築の保存運動がなされましたが、成功した例はあまり聞いたことがありません。
経済効率の名の下でなすすべもなく多くの名建築が、壊されてきました。
設計をやっていて感じることですが、建築を建てるときは、建築基準法はじめ様々な規制がありますが、壊すときには何も規制がないのはおかしいと思っています。
ドイツをはじめ欧州の国は、建てた建物はたとえ個人のものであろうと、それは国民の財産であるという意識が強く、建築を大事にするという共通した思考がしっかり根づいています。
住宅にしても平均25年で壊されていることを含め、考えなくてはならない大きな問題だと思います。